今年の山田風太郎賞が蝉谷(せみたに)めぐ実さんの「万両役者の扇」(新潮社)に決まった。江戸期を舞台に、とある歌舞伎役者に関わった人々がじわじわと人生を狂わされていく過程を描いた鬼気迫る芸道小説だ。蝉谷さんは10月21日の会見で、「歌 ...
本サイトに掲載されるサービスを通じて書籍等を購入された場合、売上の一部が朝日新聞社に還元される事があります。 朝日新聞社の関連サイト ...
10月28日、楳図かずおさんが88年の生涯を閉じた。マンガ界の巨匠の中でもひときわ異彩を放つ存在だった。高度成長期の子どもたちにトラウマを植えつけたホラーマンガの第一人者であり、『まことちゃん』のような独特のギャグマンガでも人気を博した。『漂流教室』 ...
第二次世界大戦後の復興ブームのなかでは、産業革命の「革命性」がふたたび注目されるようになった。経済理論家のウォルト・ロストウは、『経済成長の諸段階』(1960年)において、産業革命とは、工業化に向けての「離陸」の時期であり、それは1783年から1802年の時期に到来し、その後に経済成長が持続し「大衆消費社会」が実現したとする。他方で、マルクス主義の立場からは、エリック・ホブズボームが、『市民革命と ...